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              加賀FEIがサポートするお客様は海外でものづくりを行っていたり、外国市場へ製品を供給する企業もたくさんあります。そのため私たちも世界各地に現地法人を設けて、グローバルな活動を推進しているんです。私はそのうちの1社であるKAGA FEI America, Inc.へと出向し、シカゴの事務所に勤務しています。そこには私を含む2人の出向者メンバーと6人の現地メンバーがいます。私のミッションは、日系大手自動車部品メーカーのお客様の窓口として、日本や中国の仕入先メーカーから仕入れた製品をお客様のアメリカ製造拠点に供給すること。日本の本社とアメリカの現場を橋渡しするイメージで日々の商談を行っています。アメリカには独自の法規制が多く、商習慣も日本とは異なるところがあるので、そのギャップを埋めて円滑にビジネスを進め、北米での売上拡大を目指しています。
出向して最初の頃は、日本で働いていた時の常識が通用せずに戸惑うこともありました。例えばメールの書き方もそう。アメリカでは「簡潔」が重視されるので、日本語で10行程になる連絡を4行にまとめましたが、現地スタッフに聞くと「それでも長い」と言われてしまって(笑)。「2行でよいのでは?」とアドバイスをもらいました。このように仕事の進め方や考え方は違えど、人と人との付き合いが大切な点は同じなので、お互いを尊重するコミュニケーションを心がけています。こうした日々を通じて視野が広がりました。
            
 
            
              出向する前はアカウント営業として総合電機メーカーのお客様を担当していました。そのお客様はさまざまな製品をつくっているので、オーディオ、ゲーム、業務用機器、そして研究開発部門と、さまざまな領域の仕事を経験しましたね。そのなかで海外のグループ会社と連携すること機会もたくさんあり、それが海外赴任にチャレンジしたいと考えるようになったきっかけです。
日本での経験は、何も知らなかった私にビジネスの基礎を教えてくれました。特に入社2年目に初めて自分自身でゼロから提案した案件は、成長のターニングポイントです。研究開発部門のお客様が、「超小型スマートバンド」といったコンセプトで新製品の開発を目指すなか、 バッテリーの軽量化が課題になっていました。そこで私は要件を満たす商材を検討。それまでに採用実績がなかった新しいメーカーの電子部品を提案しましたが、未熟だった私はお客様の開発スケジュールやメーカー側の供給スケジュールをきちんと把握できず、対応が後手後手に。連携していたプロダクト営業課長から厳しく指導いただく事態になってしまいました。この時の経験から学んだことは「仲間に頼ることを恐れない」という姿勢。同じオフィスのなかだけでなく、私たちには世界中に仲間がいるのですから、それぞれの得意領域を活かし総合力を発揮することが重要だと知りました。この姿勢は今の仕事にもつながっています。この時は最終的に商材を納めることができ、新製品の実現に貢献しました。
            
 
            
              これまでを振り返ると、「苦手を克服する挑戦」が私を動かしてきたと感じます。そもそも営業として入社したきっかけも、苦手意識のあったコミュニケーション面のスキルを磨きたいと考えたからです。海外赴任にあたっては語学力に不安があったものの、それも実践を通じて身につけてやろうと考えてチャレンジ。地道に学習したり、現地メンバーのサポートを受けたりして言葉の壁を乗り越えられるようになってきました。このように目標を持って挑戦することが成長の原動力だと実感しています。それをサポートしてくれる会社と巡りあえたことにも感謝ですね。
今はシカゴでも暮らしやすいエリアで、忙しいながらも充実した日々を送っています。海外生活の立ち上げは会社が全面的にサポートしてくれました。アメリカの物価指数に合わせた給与をいただくことができますし、在宅勤務を取り入れて柔軟に働くことができているので、プライベートの時間も楽しめています。休日はメジャーリーグの試合を見に行ったり、観光へ出かけたり。海外での仕事と暮らしを通じて広がった知見は私の貴重な財産です。ここでの経験を、日本はもちろんほかの国でも活かしていくことがこれからの目標。今は加賀FEIと加賀電子グループの両方とやり取りを行う社内でも珍しいポジションにいるので、ここで築いた人脈と知見を活かして、加賀FEIのグローバルビジネスをさらに加速していきたいです。
            
 
            「総」という字には、結びつなぐという意味があります。お客様のニーズとメーカーの革新的な製品、その両者を加賀FEIがつないでいく。そんな姿を「総社」と表しました。