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              これまで数多くのお客様製品の開発・製造を受託してきたノウハウを活かし、加賀FEIは自社オリジナル製品の開発・販売にも取り組んでいます。このメーカー機能のなかで、私は無線モジュールのオリジナルブランド「CONTINECT(コンティネクト)」の開発チームでプロジェクトマネージャーを務めています。CONTINECTにはBluetoothとWireless LANのモジュール製品がありますが、「超小型」「長距離通信」など、他社製品では見かけない尖った特徴が売りです。価格競争になりがちな無線モジュール業界のなかで、コストだけではなくニッチな要望に応えるコンセプトで勝負しています。CONTINECT製品は電動歯ブラシやスマートロックなどの生活に身近な製品のほか、オフィスや店舗の照明器具などにも採用されていますよ。
優れたモジュール製品を提供するだけでなく、加賀FEIのエンジニアリソースを活かした手厚い周辺サービスを提供できることもCONTINECTの特徴です。丁寧なアフターサポートはもちろん、ソフトウェアなど周辺機能の開発や、モジュールを搭載する製品そのものの開発を丸ごと引き受けることも可能。幅広いソリューションでお客様の開発業務を支援し、早期製品化に貢献しています。
マーケティングの専門部隊である事業企画部と連携して新製品の開発に取り組んでいますが、市場のニーズや技術的トレンドを予測して他社を凌駕するオリジナル製品をつくる仕事に、とても大きなやりがいを感じています。
            
 
            
              無線モジュールの自社製品事業が始まったのは2022年のこと。その立ち上げメンバーとして現在の部署へ来る前は、商社エンジニアの部門で長らく受託開発の経験を積んできました。当時はお客様の求める仕様に応じて設計開発を行ってきましたが、今のメーカーエンジニア部門では特定のお客様に向けた開発ではなく、市場で高いニーズが見込まれる製品を開発することがミッションです。とはいえ、ものづくりという点で両者に大きな違いはありません。良い製品とは何かを考える視点や、開発リスクの芽をいち早く摘み取る勘といったノウハウの蓄積は、今の業務にも大いに活かせています。
難しいことといえば、メーカーとしての開発プロセスを確立することでした。というのも、このビジネスは他社から事業承継を受けて始まったもの。前社と加賀FEIの開発文化にはそれぞれ異なる部分もあったので、事業立ち上げの時にはおよそ20種類の製品そのものをつくることと並行して開発プロセスを確立していく必要もあり、これがなかなか大変でしたね。それぞれの文化の良い部分を取り入れつつ最適化を目指すうちに、だんだんと新しいプロセスが出来上がってきました。今は開発だけでなく製造も加賀FEIグループで行うことを目指しており、その製造プロセス確立に向けて動き出しています。こうして次々に新しい挑戦ができるのは、大変ですが楽しいことです。
            
 
            
              無線モジュール開発チームのリーダーとして、製品の売上拡大とCONTINECTの知名度アップを目指しています。そのためにもニーズを先読みした製品開発はもとより、強みである周辺サービスをさらに強化するなど、多角的な視点から事業を成長させたいです。
より良いブランドへと進化させる上で、欠かせないのがより良いチームをつくること。私たちの部門にはさまざまなタイプのエンジニアがいます。技術に特化した匠のようなメンバーもいれば、いろいろな部門を跨いでゴールへのロードマップを描けるコミュニケーション能力に長けたメンバーも。設計に没頭できる人や、評価に没頭できる人など、得意分野もさまざまです。電気電子系出身のメンバーばかりではなく、物理や化学を専攻していた人も活躍しています。色とりどりの個性を持つメンバーが互いを補い合うからこそ、良いチームが生まれると実感しますね。これから仲間に加わる方の個性も存分に活かしてもらいたいです。「CONTINECTを世界中で知られるブランドに育てる」。この夢をチームみんなで追いかけていくことが、私にとって何よりの楽しみです。
            
 
             
            私たちの開発モットーは、常にお客様起点で具体的に想うこと。どんな製品をつくればお客様に喜んでもらえるかを追求し、より良い製品を想造する姿勢を「想社」と表現しました。