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              前職の大手総合電機メーカーではFPGA論理開発に携わっていました。その当時から加賀FEIの社名は知っていましたし、信頼する上司がそこへ転職して「おもしろい仕事ができるぞ」と聞いたことに背中を押され、私も加賀FEIに加わりました。
現在はお客様の要件に合わせて開発と量産対応を行うシステムソリューション部に所属しています。さまざまな分野のお客様がいますが、私のチームでは医療機器メーカーのお客様に向けてプロセッサ基板と論理回路の受託開発に取り組んでいます。具体的には、医師が使用する内視鏡カメラで撮影したデータを映像処理し、モニターに映し出すためのプロセッサ基板です。特に今まさに取り組んでいるのは、次世代内視鏡の概念実証(PoC)に向けた基板開発。新たな技術要素の取り込みに挑戦し、お客様の事業の発展や進化を支えています。
お客様からは「どうすればできるか分からないけれど、こんなことがしたい」といったご相談をいただくケースが多いです。そうした質問に対して、加賀FEIの商材や知見を組み合わせて最適な実現方法を提案することは難しくもやりがいを感じる部分です。私たちが開発するのはお客様の製品の一部になるので、提案にあたってはお客様が開発した装置や理論についても深く理解しておく必要があります。その上で製品を無事に納め、お客様に「プロにお願いしてよかった」と喜んでいただけるよう努めています。
            
 
            
              加賀FEIに転職してきて間も無い頃、ASICというICの論理開発に取り組んだのですが、そこにはさまざまなハードルがありました。FPGAに比べてICのカスタマイズ性が高いため、論理回路の規模が大きく検証の難易度が高く、なおかつコストの問題でお客様が仕様を決めるのに時間がかかり、なかなか前に進むことができなかったんです。とはいえ、期限は引き延ばせない。そんな波乱含みの状態でスタートしたプロジェクトでしたが、当社のメンバーはもちろん、開発パートナー、そしてお客様も含めた全員でワンチームとなって取り組んだことで、なんとか窮地を脱して無事に期限内にデリバリーを果たせました。この経験から、社内外の関係者と良好なチームを築くことが開発の鍵になることを学びました。
私はメーカーのエンジニアとして働いていた経験もありますが、商社のエンジニアは経験できることの幅が非常に大きいと感じています。なぜなら、特定の製品や技術にとらわれず社内外の幅広い商材に関して技術を習得するため知見が広がりやすく、その商材からお客様の要件に合致した最適なものを選んで提案する技術コンサルタント的な動きを求められるので、キャリアの幅も広がります。メーカーでは特定の分野だけに特化したキャリアを積むケースもありますが、商社では技術分野を俯瞰するイメージで幅広い経験ができるので、いわゆる「つぶしが効く」エンジニアに成長できると言えます。これが商社エンジニアとして働く最大の魅力だと感じています。
            
 
            
              これまでの経験で回路設計のノウハウはかなり蓄積されてきました。そこでこれからは、リーダーとして基板・論理・ソフトの開発を取りまとめていく役割に軸足を置き、ステップアップを目指したいと考えています。また、受託開発で蓄積した知見を活かして、当社の商材を使って汎用的な機能を搭載したリファレンス基板を開発し、さまざまなお客様に活用いただけたらうれしいです。加賀FEIの名前が載った基板をつくり、それを社会のさまざまなシーンで活用してもらえたら最高です。
こうした目標に向けてモチベーションを保ち続けるためにも、私生活の充実は欠かせません。最近は子どもを授かったので仕事と育児の両立に励んでいます。3ヶ月ほど育児休暇を取得したのですが、上司や同僚たちの理解やサポートのおかげもあり、とても有意義な時間を過ごすことができました。今は在宅勤務などの制度も活用して効率的な働き方ができるので、子どものお世話や家事に充てる時間もなんとか確保できています。慌ただしい日々ではありますが、とても充実していますよ。こうして父親としてもエンジニアとしても成長を目指し続けたいです。
            
 
             
            近頃は私のように中途入社で加わるメンバーも含めて若い世代が増えて、社内の空気感としても非常に勢いを感じます。そんな雰囲気から、「血気盛ん」「強い」といった意味を持つ「壮」の字を連想しました。