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              就職活動ではさまざまな企業の説明会や面接に参加しました。機械的な対応をする企業が多いなか、加賀FEIはほかの企業と全然違いましたね。用意してきた志望動機ではなく、学生の本当の思いに触れようとしてくれる会話や、こちらの拙い考えを言葉として引き出してくれるようなコミュニケーションが印象的で。自分が働く姿をイメージできたので、安心して入社を決めました。
それ以来8年間は、三河オフィスで自動車部品メーカー向けのアカウント営業を務めました。自動車メーカーから新しい車種が発表されるまでには、数年前からさまざまな準備が始まります。小さな部品1つとっても何か不具合があれば、それは人命を脅かすことにもなりかねない。そんな自動車業界では何より安全性が重視されるので、時間をかけてじっくりと準備する必要があり、私たちも品質や確実性を第一に活動していました。
そんな自動車部品メーカー向け担当もだいぶ板についてきた頃、このまま1つの分野だけに関わり続けるよりも、また新しい業界を経験して成長したいと感じるようになりました。仕事は充実していましたが、昔からいろいろなことをやってみたい性格なんです。そこで自ら異動を希望し、入社9年目の2024年、大手総合電機メーカー向けの営業チームへ異動。同時に慣れ親しんだ三河オフィスを離れ、新横浜の本社へと移りました。
            
 
            
              私たちのお客様である大手電機メーカーは、テレビやカメラ、オーディオなどさまざまなジャンルの製品をつくっています。製品領域ごとにチーム内で担当を分けており、私はゲーム領域を担っています。製品のリニューアルやアップデートに合わせて、基板に載せる電子部品から電気信号を増幅させるデバイス、HDMIのコネクタなど、さまざまな商材を提案することが私のミッションです。まだ着任して間もない今は、お客様と積極的にコミュニケーションを重ねることで信頼関係を築くことと、情報収集に注力しています。自動車業界ではあまりなかったことですが、ゲーム業界では、リスクヘッジの目的で同じ部品を複数社から仕入れるケースが多々あります。同じ電子部品をA社とB社から購入するとなった場合、そのシェアをどれだけ多く取るかが私たちの成果に関わるため、他社の動向をいち早く把握することと、そのためにもお客様とのつながりを強化することが欠かせません。
異動を経験したことで、同じアカウント営業と言ってもお客様の業界が変われば重視されるポイントも変わることを知りました。自動車業界では確実性や品質が重視されましたが、今はスピード感が何より大切です。実は、異動して間もない頃に上司から指摘を受けたことがあって。「保守的になりすぎるな。こまめにスピーディーに対応しろ」と。2つの異なる業界を経験したことで、最近はより柔軟なアプローチができるようになりました。
            
 
            
              アカウント営業の仕事の醍醐味であり何よりの難しさは、自由度の高さにあります。お客様の課題を深く理解し、その解決策を提供する過程に決まった正解はないからです。まさに自分次第で、さまざまな選択肢からベストと考える方法を提案します。シンプルに「この部品がいいですよ」と提案することもあれば、「こんなソリューションがあります」と、お客様が想像さえしていなかった提案をすることも。こうした対応を通じてお客様との信頼を育み、それがまた次の商談につながっていくんです。
とはいえ、うまくいくことばかりではありません。トラブルだってこれまで何度も経験しました。納期に間に合わず、自らハンドキャリーでお客様の国内拠点に部品を運んだことも。それから、納めた部品に不具合が生じてしまい、お客様の倉庫にこもって選別作業に明け暮れたこともあります。ただ、こうしたピンチをお客様と一緒に乗り越えると、戦友のように絆が深まるんです。そういう意味で、ピンチはチャンスでもありますね。
最近は後輩も増えてきているので、少しずつマネジメントの仕事を意識するようになってきました。いつかはマネージャーになり、より幅広いプロジェクトを経験してみたいです。そのためにも自分自身が成長することはもちろん、周りのメンバーの育成にも力を入れていきたいと思っています。
            
 
             
            ライバル会社との競争に打ち勝って、1つずつ信頼を積み上げていく。こうして業界内で大きな存在価値を示すまでに成長してきた加賀FEIのチャレンジ精神を「争社」と表現してみました。